仏教において帝釈天(Śakra-devānam-indra)の眷属とされる、四方位を守る四尊の護法神のこと。「四王(しおう)」、「四大天王(しだいてんのう)」、「四天王衆(してんのうしゅう)」、「四大王衆(しだいおうしゅう)」、「護世四王(ごせしおう)」、「護世四天王(ごせしてんのう)」などの名でも呼ばれる。またサンスクリットでは「チャートゥル・マハーラージャ・カーイカ(Cātur-mahā-rāja-kāyika)」と言い、これは「四人の大王の衆」と言った意味。帝釈天(Śakra-devānam-indra)は須弥山の頂上にある「忉利天(とうりてん)」(三十三天とも。サンスクリットではトラヤシュトリムシャ(Trayas-triṃśa))に住んでいるが、四天王(Cātur-mahā-rāja-kāyika)はその下、須弥山中腹の「四大王天(しだいおうてん)」(四大王衆天とも。サンスクリットではチャートゥルマハーラージカ(Cāturmaārājika))の四方位にそれぞれ住んでいる。八部衆(→天竜八部)あるいは八部鬼衆を率いて仏法と国家、および仏法に帰依する人々を守護するとされる。インドでは貴人の姿で表現されたが、中国や日本では忿怒形の甲冑を身に着けた武人の姿で表現される。
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