ヨーロッパにおける精霊の一種。錬金術師であるパラケルスス(Paracelsus, 1493-1541)が提唱したエレメンタル(Elemental)(四大精霊)の一種族で「風」を司る。「シルフィード(Sylphid)」と呼ばれることもある。パラケルススは「この世の物質は地・水・火・風の四大元素からできている」とし、この四大元素の働きそれぞれに固有の精霊が関わっていると考えた。このうちシルフ(Shylph, Sylph)は風を司る精霊であり、本来は人間と精霊の中間的な存在だとされていたが、風の中を飛び回るイメージから浮気っぽくて決して老いることのない女性の精霊と考えられるようになった。 人間より背が高く力も強く、移り気でその性格は信頼できない。純潔なまま死んだ男女の魂が変化してシルフ(Shylph, Sylph)になるとも考えられ、この場合処女或いは童貞のまま死んだ人は、来世でシルフ(Shylph, Sylph)達と楽しく交際できるとされた。エリファス・レヴィによれば、シルフ(Shylph, Sylph)の長は「"皇帝"パラルダ(Paralda)」であるという。
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