中国において、伏羲(Fú-xī)、女媧(Nu-gua)に続く古代の三皇(→三皇五帝(Sān-huáng wŭ-dì))の一人。人民に農耕を教えたからこの名で呼ばれる。また「炎帝」とも呼ばれ火の神ともされる。人身牛首の姿をしていて、初めて医薬を作り、五弦の瑟を作り、八卦を重ねて六十四爻(こう)を作ったという。各地からあらゆる草木を集めそれを一つずつ自分で試したいわれ、そのため神農(Shen-nong)は一日に70種の毒にあたったこともあるといわれる。中国文化の源であるとされ、農業、医薬、音楽、占筮、経済の祖神であった。最後には黄帝(Huáng-dì)との戦いに敗れて南方の天帝となる。道教でも崇拝され「五穀爺(ごこくや)」という別名がある。また、本来大国主神や少名毘古那神を医師の神とした日本においても、漢方医や薬種商によって神農(Shen-nong)が祀られることがあった。
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