シン

世界史上最古に分類される都市ウルで信仰されていた月の女神であり、シュメールの神々の王であったエンリル(Enlil)の最初の子とされる。エンリル(Enlil)がニンリル(Ninlil)をレイプした結果、冥界においてシン(Sin)が生まれたとされる。シュメールにおいては、月を司るとともに大地と大気の神として信仰されていた。またその性質から暦を司る神として認知されており、同時に月に由来する神に多い農耕神としての側面を有していたと思われる。 暦の神としてのシン(Sin)は、「遠い日々の運命を決める」力を持っていたといわれ、彼の練る計画を知り得た者はいないとされた。そのためか、シン(Sin)に捧げられる礼拝は一神教的な傾向を示していたという。「旧約聖書」の創世記にはウル、ハランの両都市でシン(Sin)と思われる月の神が信仰されていた、と書かれている。またアラビア半島ではシン(Sin)は多くの称号と異名を持って信仰されていた。配偶神は偉大な女神とされる「ニンガル(Ningal)」で、シャマシュ(Shamash)やイナンナ(Inanna)、火の神「ヌスク(Nusku)」の父とされる。

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