シームルグ

イラン(ペルシア)神話に登場する神鳥。「セーンムルヴ(Sēnmurw)」とも呼ばれる。ゾロアスター教聖典「アヴェスター」では「サエーナ・メレゴー(meregho saêno)」と呼ばれており、この綴りを入れ替えたサエーノ・メレゴーが変化してシームルグ(Sīmurgh)、或いはセーンムルヴと呼ばれるようになったと思われる。ゾロアスター教神話では、太古の海に二本の木があり、そのうちの一本に棲んでいたとされる。この木の上でシームルグ(Sīmurgh)が羽ばたくと種子が撒き散らされ、その種子からあらゆる種類の植物が生えたという。しかしこの木(サエーナの木と呼ばれる)は、後に悪魔(ダエーワ(Daēva))たちによって打ち倒され、枯れてしまったので、シームルグ(Sīmurgh)はエルブルス山という人間が登ることもできないような東方の仙境に居を移したという。また学識豊かで人語を放す鳥だともされる。ワシや鷹のような猛禽類の鳥の姿をしていたとされる。

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