シアチ

北欧神話に登場する巨人ヨツン(Jotun, Jotan, Jötun, Jöten, Jötunn, Jǫtunn)族の一人。「シアスィ(Thiassi)」とも呼ばれる。名前は「氷」を意味する。カーリ(Kari)の4人の子供の一人で、嵐の巨人の一員。人の姿ではなく、巨大な鷲の姿でいることを好む。ヘーニル(Henir, Hœnir)とオーディン(Ōðinn, Odin)とロキ(Loki)の3人が牛を料理しているときも、シアチ(Thjazi, Þjazi Thiazi, Tjasse, Thiass)は鷲の姿で舞い降りてきて、3人を騙して牛を丸々と飲み込んでしまった。ロキ(Loki)が槍でシアチ(Thjazi, Þjazi Thiazi, Tjasse, Thiass)を突き刺したがものともせず、シアチ(Thjazi, Þjazi Thiazi, Tjasse, Thiass)はロキ(Loki)をぶら下げたまま空へと舞い上がって、ロキ(Loki)を返す代わりにイズン(Iðunn)をヨツンヘイムに連れて来いと神々を脅迫した。イズン(Iðunn)は不死のリンゴの所持者であり、シアチ(Thjazi, Þjazi Thiazi, Tjasse, Thiass)達は神々の不死の秘訣であるこのリンゴを手に入れたかったのだ。イズン(Iðunn)と不死のリンゴはシアチ(Thjazi, Þjazi Thiazi, Tjasse, Thiass)の元に運ばれた。不死のリンゴがないと神々であっても老いて死んでしまう。ことの原因になったロキ(Loki)は神々に脅され、自分の鷲に変身してリンゴを取り返しにいった。ロキ(Loki)はシアチ(Thjazi, Þjazi Thiazi, Tjasse, Thiass)をおびき出すことに成功し、そこで待っていた神々達によって焚かれた火で羽を燃やされて墜落し、トール(þórr, Thor)に殺された。トール(þórr, Thor)がシアチ(Thjazi, Þjazi Thiazi, Tjasse, Thiass)の巨大な目玉を点に放ったところ、それは星になったという。

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