セコ

日本における妖怪で河童が山に入ったものとされる山童の一種。鹿児島県を除く九州地方、及び島根県壱岐地方に伝えられている。「セココ」(熊本県上益城郡・球麿郡、宮崎県児湯郡地方)、「セコゴ」(宮崎県西臼杵郡鞍安地方)、「セコンボ」(大分県南海部郡、宮崎県臼杵の山地一帯)など地方によって色々な呼び名がある。「セコ」という名前は、狩りの時に獲物を狩り出す役目である「勢子」に因んだものと考えられ、勢子の「ほーいほーい」といった掛け声を良く真似たという。その姿は芥子坊主(頭頂だけ髪を残して他を全部剃り結わえる弁髪のような髪型)の少年の姿、一つ目で体毛が全くない人間の姿、猫ぐらいの大きさの獣の姿など、色々な話が伝わっている(姿は見えないとされることもある)。あまり人に害を与える妖怪ではないが、セコの通り道に小屋を建てたりすると小屋を揺すったり石を投げつけたりといった嫌がらせをすることもある。読経の声、鉄砲の音やノコギリを引く音、イワシの頭などを嫌うとされる。

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