新約聖書や旧約聖書の「ヨブ記」などに見える怪物めいた天使。バビロニア神話のラハム(Lahmu)をモデルとし、名前は「暴力」を意味する。海を支配する天使であり「原始の海の王子」と称され、世界と等しいほど大きな蛇の姿をしていたと考えられている。神の天地創造の際に世界中の水を全て飲み込むように命じられたが、これに反抗したため神に蹴り殺され、堕天使となった。ラハブ(Rahab)の死骸はひどい悪臭を放つようになったので、神はその死骸を深い海の底を沈めたという。また別の伝説によればラジエル(Raziel, Rasiel)がアダムに与えた世界の全てが書かれた秘書「セファー・ラジエル(Sefar Raziel)」が妬み深い天使によって奪われ海に捨てられた時、ラハブ(Rahab)はこれを探し出しアダムに返したとされる。
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