「古事記」に言及される竈を司る女神。別名を「大戸比売神(おおとひめのかみ/おおべひめのかみ)」という。また「奥津姫神(おきつひめのかみ)」、「奥津日売神(おきつひめのかみ)」、「奥津比女大神(おきつひめのおおかみ)」などの名でも呼ばれる。大年神と天知迦流美豆比売の間に生まれた子神の一柱であり、神名は竈が家の奥にあることに由来すると考えられる。「おおと/おおべ」の語義については「大火処(おおほと)」の転訛、あるいは「大+竈(へ=かまどの古語)」を意味すると考えられる。「竃神社(かまどじんじゃ)」、「荒神社(こうじんじゃ)」、「三柱神社(みはしらじんじゃ)」といった、窯や竈の神を祀る神社において奥津比売命および火産巣日神(ほむすびのかみ)=火之迦具土神とともに竈神三柱として祀られる。また兵庫県豊岡市日高町にある式内社「戸神社(とのじんじゃ)」では単身で祀られる。
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