オグン

アフリカにおける文化英雄神。ナイジェリアのヨルバ族をはじめとして、遠くカリブのハイチまでの広範囲で信仰されている(ハイチのヴードゥー教では「Ogoun」と発音する)。火と金属の神であり、戦士の神であり、また酩酊の神、文化の神でもある。オグン(Ogun)は古い神々の一人であり、大地がまだ固まらずに水浸しだった時代に、至高神オロルンに命じられて地上の人々の生活を助けるために大地に降臨した。青銅しか知らなかった人たちに鉄器の作り方を教え、畑と町を築くために密林を切り開いてやった。そうして各地を回って人々に文化を伝えていたオグン(Ogun)は、あるときイレという町で盛大に歓迎を受け王になるように人々に懇願された。しかしオグン(Ogun)はこれを断り、山にこもって狩猟と農耕にいそしんだ。しかしイレの長老らの度重なる懇願に根負けし、後にイレの王となった。彼は国をよく治め、外国との戦争に勝ちつづけた。しかしあるとき、戦いのさなかにのどが渇いたオグン(Ogun)は、トリックスターエシュ(Eshu)神のヤシ酒を飲み干して酔い、敵味方問わずの大虐殺を犯してしまう。これに恥じたオグン(Ogun)は天空へと戻っていった。

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