仏教において中国由来の変化観音(→観音菩薩(Avalokiteśvara))の一つであり、三十三観音の一尊。妙法蓮華経にある一節、「例えば財宝を捜し大海を航海している際に羅刹(Rakshasa, Rākṣasa)の国に漂着したとしても、その中の一人が観音の名を唱えれば羅刹に害されるようなことはない」に対応する仏尊とされる。つまり遭難者を「能(よ)く安静ならしむる」ことをもって能静観音という。水辺の岩の上に趺坐し両手を岩棚に重ねた静寂相で表される。
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