ナス

ゾロアスター教の女悪魔。蝿の姿をとり、屍を好み、伝染病を巻き散らす。ゾロアスター教の悪魔は地下(一説には北の果て)の地獄に住んでおり、地獄の入り口には大きな山がそびえている。山の名前を「アルズーラのしゃれこうべ(直訳ではアルズーラの醜い頭)」といい、しばしばアンラ・マンユ(Angra Mainyu)とその眷属の集会の場となる。ナス(Nasu)はこの山の洞窟からこの世に飛んでくる。 この世にやってきたナス(Nasu)は死と腐敗の匂いのする所に居つく。死骸に見張りがいないか、あるいは見張りが一人だけなら、彼女は速やかに目や耳の穴から死骸には入りこみ、伝染病をまき散らす。生きていた時に人に慕われていた、僧侶や戦士といった人間の死骸ほど、広範囲に伝染病をまき散らすとされる。ナス(Nasu)から死骸を守るには、神聖な呪文を唱える、猛禽や犬を飼うといった方法が有効であるとされる。

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