ムルムル

ソロモン王による著とされ創作された一連のグリモア(魔術書)、いわゆる「ソロモン文献」の一つである「レメゲトン」の第一部「ゴエティア」に記された、ソロモン王に封印された72柱の魔神の一人(→"ソロモンの霊")。また旧約聖書偽典「エノク書」の流れを汲むと称する「偽エノク文書」の目録にもその名が見える。「ムルムス(Murmus)」とも呼ばれる。召喚者の前にグリフォン(Gryffon, Griffon, Griphon)に乗った公爵の姿で現われ、耳障りな声で話すと言う。堕天以前はソロネ(Throne)だったとされる。哲学の知識と死者の霊を呼び出し生者との会話を可能にする力を持っているという。コラン・ド・プランシー著「地獄の辞典」ではコンドルに乗った地獄の大公爵兼伯爵とされている。 ムルムルのシジル(紋章) 「The lesser key of Solomon, Goetia : the book of evil spirits」より 大英博物館(British Museum)蔵 Copyright : pubric domain

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