メキシコ中央部、アステカの神。死者の国ミクトラン(地底世界)を配偶者であるミクテカシワトル(Mictecacihuatl)と共に支配した神。「ツォンテモック(Tzontemoc)」とも呼ばれ、真っ白に晒した骸骨に赤い血が点々とついた姿で描かれる。アステカの世界観では、今の世界は今まで何回か始まりと終わりを告げた世界の続きであり、現在ある世界を創造する際、ケツァルコアトル(Quetzalcoatl)はあらたな人間を生み出すためにミクトランを出かけ、ミクトランテクートリ(Mictlantecuhtli)にかつての人々の骨を譲ってくれるように交渉した。ミクトランテクートリ(Mictlantecuhtli)は自分の所有物である骨を譲ることに難色を示したが、ケツァルコアトル(Quetzalcoatl)は無理やり骨を地上に持って帰った。逃げるときにいくつかの骨をケツァルコアトル(Quetzalcoatl)が落としてしまい。このため人間は不完全で、永遠には生きれない存在となったという。 ミクトランテクートリ(Mictlantecuhtli)とケツァルコアトル(Quetzalcoatl) 1898 「ボルギア絵文書(Codex Borgia)」より ロストック大学図書館(Universitätsbibliothek Rostock)蔵 Copyright: public domain 生(右=ケツァルコアトル)と死(左=ミクトランテクートリ)の対比図。左右両側の絵文字はトレセーナ(週)を担ぐセンポワリ(週の初日)で右下から上にジグザグに進む。トレセーナは13日あるため、上下の12の丸を使って残りの12日を示している。この絵図の目的は生と死が等しく世界を収めていることを表すことだと思われる。 ミクトランテクートリ(Mictlantecuhtli) 1898 「ボルギア絵文書(Codex Borgia)」より ロストック大学図書館(Universitätsbibliothek Rostock)蔵 Copyright: public domain ミクトランテクートリと
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