キュベレ

プリュギア(小アジア地方)の大地の女神。最高神として予言、治療、戦での加護、獣の守護者など広範囲に力を持つ者とされた。もともとは「イーダの貴婦人」と称される山の女神であったと思われる。「イーダ」とは西アナトリアにある山の名前。またプリュギアでもともとクババ(Kubaba)、即ち「クベの貴婦人」として知られていた女神がキュベレ(Cybele)であった可能性も高い。同じく大地の女神であるアグディスティス(Agdistis)と同一視されることが多い。神話の中では不実に報いる為にアッティス(Attis)を狂気に陥れ、自らを去勢させるという下りがある。キュベレ(Cybele)の祭司はそれに習って関節の骨で飾った鞭で自らの肉体を打ちさいなみ、去勢するという儀式を行った。キュベレ(Cybele)を信仰する者達はこの「キュベレ(Cybele)の祭り」の中で、雄牛か雄羊の生贄の血を祭壇で浴びることにより、死後に新しい世に目覚めることができると信じていた。

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