「金比羅」とも書く。また「金毘羅神(こんぴらしん)」、「金毘羅大将」、「金毘羅童子」とも称される。民間では「こんぴら様」、「こんぴらさん」などと称される。宮毘羅(Kumbhīra)のこと。もともと仏教における守護神で、十二神将の一人だが、神仏一体・本地垂迹説により、大物主神の垂迹だと考えられ、「金毘羅権現」ないし「象頭山金毘羅大権現」として金刀比羅(ことひら)宮にまつられ、室町時代以降海上の安全を守る神として信仰された。 江戸時代には伊勢参りと並んで金刀比羅宮を参詣する、いわゆる「金毘羅(Kumbhīra)参り」が庶民の間で大いに広まった。また漁業関係者や航海に関わる人々にも厚く信仰され、船が新造されると船主が船員を伴って金刀比羅宮に船の絵馬を奉納する慣わしがあった。また雨乞いの神ともされ、農業関係者にも信仰された。
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