魂魄

古代中国、そして日本の陰陽師などの間で人間に宿っているとされた2種類の霊魂の事。「魂」を心と同義にして陽の気に属する魂で、「魄」は心のよりどころとなる形あるものの事であり、陰の気に属して肉体をつかさどり人の成育をたすけるという。人間の死後「魂」は人間の身体を出て位牌の中に住み、やがて天に上る。「魄」は人間の死後も身体の中に住むもので、墓に埋められた死体と一緒にやがて土になるとされた。漢字からもわかるように、供養されなかったりこの世に未練を残して死んだ人間の場合、魂魄(Hun-po)は鬼(キ)となって人間界を訪れ、病気などの害をもたらすという。この場合、「鬼」は「帰」につながり、「帰ってきた者」という意味があり、一種の悪霊の事を指す。もともとエジプトのカー(Ka)・バー(Ba)思想からきていると考えられている。

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