木花知流比売

日本神話に見える女神。古事記において須佐之男命にまつわる系譜を説明する一節に登場する。大山津見神の娘であり神大市比売や木花之佐久夜毘売、石長比売などの姉妹にあたる。須佐之男命の子である八嶋士奴美神と結婚し布波能母遅久奴須奴神を生んだ。名前は文字通り花の寿命が短く華やかでもその命が短いことを表現していると考えられる。この神名は明らかに木花之佐久夜毘売と対比していると思われるが、この二柱が一緒に登場する説話が存在しないこと、木花知流比売は系譜にしか登場せず実際に神話中で活躍するのは木花之佐久夜毘売であることなどから、木花之佐久夜毘売は古事記の編纂者が木花之知流比売の「ハナノチル」という不吉な意味を嫌い新たに作った神名で、元々は同一神だったのではないかという説がある。

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