夸父

中国の伝説に登場する巨人。「山海経」の海外北経・大荒北経にその名が記されている。太陽が沈むことを邪魔することで一日の長さを長くできるのではと考えた夸父は、朝から太陽を追いかけて太陽が地平線上に沈むのを防ごうとしていた。いよいよ太陽に追いつこうかという時になって夸父はのどに渇きを覚え、黄河と渭水の水を飲んで渇きをいやしたがなど満たされず、さらに北にある大きな沢を目指す途中で喉の渇きで死んでしまったという。持っていた杖は鄧林という林になったという。海外北経によればその姿は大きく、右手に青い蛇、左手に黄色い蛇を持つという。また大荒北経によれば二匹の黄色い蛇を耳飾りとしてさらに二匹の黄色い蛇を両手に握っているという。大荒北経には加えて、夸父が后土(Hòu-tŭ)の子である信から生まれた子であること、成都載天という山に住んでいること、また前述の話とは別に蚩尤(Chī-yóu)とともに應龍(Yìng lóng)に殺されたことなどが記されている。

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