中国の聖獣の一種。四霊獣(Sì-líng-shòu)の一。中国に古代から伝わる五行思想では,麒麟(Qí-lín)は東西南北の中央の位置を占め、360種類いる毛のある獣の長であり、また五行(木、火、土、金、水の五つの元素)の根元だともされる。鹿と牛が交わって出来たもので、身体は鹿、尾は牛、頭に一本の角があり、背丈は5mほど。体は聖なる五色(青、黄、赤、白、黒)によって彩られており、時代によっては身体に龍の鱗があり、龍の頭を持つものもいる。仁徳の高い生き物で、歩く時に生きた虫を殺すことも無ければ草を踏む事も無い。鳴き声は音楽の音階に一致し。歩いた後は正確な円になり、曲がる時は直角に曲がるという。 善良で平らかな治世の前兆として現われる瑞獣であり、今まででは黄帝(Huáng-dì)の時代と孔子の誕生の際に出現したと伝えられている。 麒麟 寺島良安「倭漢三才図会」より 国立国会図書館蔵 Copyright: public domain
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