蝎宮

密教の宿曜道における十二宮(Rāśi)の一つ。サンスクリット名を「ヴリシュチカ(Vṛścika)」といい、サソリを意味することから蝎宮(Vṛścika)、「蝎神(かつじん)」、「蠍宮(かつぐう)」、「天蠍宮(てんかつぐう)」、「蝎虫宮(かっちゅうぐう)」と訳すほか、音から「毘梨支迦(びりしか)」とも呼ばれる。西洋占星術における蠍座にあたり、期間としては立冬から小雪に至るまで(10月から11月にかけて)を指す。また二十七宿の氐宿(Viśākhā)、房宿(Anurādhā)、心宿(Jyeṣṭhā)にあたる。病気や禁忌を司るとされ、胎蔵界曼荼羅では西方(下側)にサソリの形で描かれる。 種字は「वृ(vṛ)」、真言は「唵毘利支迦波多曳莎呵(おんびりしかはたえいそわか)」。 蝎宮(Vṛścika) 国訳秘密儀軌編纂局 編 「新纂仏像図鑑 天之巻」より 国立国会図書館蔵 Copyright: public domain

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