インド神話において、ヴィシュヌ(Visnu)が世界を救うために変身する十種の化身(アヴァターラ)のうち、最後の化身。滅びと悪徳の末世「カリ・ユガ」において、人間が堕落の極地に達し、世界の終わりが来たときにあらわれ、悪人を皆殺しにするのがカルキ(Kalki)とされる。名前は「カリの者」といった意味。「カルキン(Kalkin)」とも呼ばれる。悪と不道徳と不法を滅ぼし尽くし、世界にダルマ(法・秩序)を取り戻すのがカルキ(Kalki)の役目であるが、いずれにしても世界はシヴァ(Siva, Shiva, Śiva)により破壊され、ブラフマー(Brahma, Brahmā)に吸収される。そしてまた新しい世界がブラフマー(Brahma, Brahmā)によって作り出されるのである。 いまだに来たらざる者であるカルキ(Kalki)の姿は明確には予言されていない。ただ、白馬にまたがった騎士、あるいは馬頭人身の姿で描かれることが多い。 カルキ(Kalki) 1620. フランス国立図書館蔵 Copyright: public domain Source: Bibliothèque nationale de France
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