カパプカムイ

アイヌにおいてコウモリを顕現体とする男性のカムイ。名前は文字通り「コウモリのカムイ」の意。神謡においては、カパプカムイは他のカムイと異なり、「カムイモシリ(カムイの世界)」から降臨したカムイではなく、天空を領有するカムイ、もしくはコタンカラカムイによって「アイヌモシリ(人間の世界)」で創造されたカムイであるとされている。カパプカムイは非常に賢明な(もしくは悪知恵の回る)カムイとされ、アイヌを苦しめる悪魔をその知恵で出し抜いたという伝説がある。アイヌ人たちはコウモリが死んだフリをする動物と考えていたらしく、悪魔との争いにおいてもこれによって悪魔を油断させて射殺したとされている。この巧みな擬死によってカパプカムイは強く賢いカムイとされたらしい。また、コウモリの死骸は悪魔を退ける呪物とされた。

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