日本の越後などに現れる妖怪。「構太刀」とも書く。また「窮奇(Qióng-jī)」の字を当てることもある。鎌鼬現象(突然皮膚が裂けて、鋭利な鎌で切ったような切り傷ができる現象。気候の変動で空中に真空部分が生じた時、これに触れた人体気の空気が、一時に平均を保とうとするために起こるといわれる)を起こす原因と考えられた。決して姿を見せずに一瞬のうちに人間の太ももなどを切り裂くが、肉を大きく裂かれても痛みはなく血も出ない。このため一説には鎌鼬は必ず三人組で行動し、一人目が人を倒し、二人目が切り裂き、三人目が薬をつけるので傷が痛まないともされた。愛知県では逃げた飯綱が悪さをするものだと考えられた。 窮奇(かまいたち) 1805 鳥山石燕著 「畫圖 百鬼夜行(前篇陰)」より 国立国会図書館蔵 Copyright: public domain
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