イズン

北欧神話における不死の女神。詩神ブラギ(Bragi)の妻。「イドゥンノル(Idunnor)」、「イドゥナ(Iduna)」とも呼ばれる。古代北欧において崇拝されていた女神ではなかったらしく、神話を伝承した詩人たちによって、比較的新しい時代に付け加えられた存在だと思われる。父母の名前も、所属する神族も、神話において語られてはいない。若さと活力を与える女神であり、巨人族の欲望の対象でもある。フレイヤ(Freyja)と似た豊穣神としての性格を数多くもつ為に、豊穣神のグループであるヴァン(Vanr)神族出身の女神と考えられることもある。イズン(Iðunn)は不死の林檎の所持者で、神々はこの林檎を味わうことによって永遠の若さを保っているといわれている。不死の林檎についての描写は明確ではなく、イズン(Iðunn)がトネリコの箱の中に入れて保管しているというこの林檎が、どのようなものであったかは定かではない。

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