生島神

延喜式にその名が見える神。「生島(いくしま)」、「生島大神(いくしまのおおかみ)」、「生国魂大神(いくくにたまのおおかみ)」、「生国神(いくくにのかみ)」の名でも呼ばれる。宮中において祀られた三十六座の神の一柱で、大八洲(おおやしま)、つまり日本国土自体の神霊であり、国土に備わった生命力を神格化した神と考えられる。足島神とともに「生島巫(いくしまのみかんなぎ)」と呼ばれる者達によって奉斎された。神武天皇(→神倭伊波礼毘古命)が即位にあたって祀られるようになった神だとされる。足島神とともに大阪府大阪市天王寺区生玉町にある式内社「生國魂神社(いくくにたまじんじゃ)」、長野県上田市下之郷にある式内社「生島足島神社(いくしまたるしまじんじゃ)」などで祀られる。

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