フッラ

北欧神話において、フリッグ(Frigg)の侍女であり、アサ(Æsir)神族。神話においてはゲフィヨン(Gefjun)とともに処女であることが強調されている。父と母は不明。フリッグ(Frigg)は夫である主神オーディン(Ōðinn, Odin)を牽制する策略かとしての一面を持っているが、フッラ(Fulla)は侍女であると共にその計略を補佐する密使としてフリッグ(Frigg)の秘密に深く関与しているといわれる。アサ(Æsir)神族の世界であるアスガルズを離れる事が少ないフリッグ(Frigg)の代行者として、人間界であるミズガルズなどの他の世界をひそかに訪問することもあった。フッラ(Fulla)の遣わした策略によって、フリッグ(Frigg)はオーディン(Ōðinn, Odin)の養子であるゴート族の王ゲイルロドの信用を失墜させ、忙殺している。 髪をほどいて垂らし、頭もしくは首に黄金の輪をはめているとされる。侍女としてフリッグ(Frigg)の長櫃を携え、履物の世話をする。フッラ(Fulla)の神話的起源は古く、ドイツの伝承にもフッラ(Fulla)に相当する神「フォッラ」の名前が見える。フォッラは北欧神話におけるフリッグ(Frigg)の前身である、女神フリーアの姉妹とされている。

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