フラヴァシ

「フラワシ」とも。古代ペルシア神話、ゾロアスター教における善なる霊ないし守護天使。フラヴァシ（Fravashi, Fravaši）という言葉は「告白する女」、ないし「選ばれた女」と訳される。アフラ・マズダ（Ahura Mazdāh）の世界創造を手伝い、俊足の馬に乗って駆け魔から天を守るという。他の上位の神的存在、つまりアメサ・スペンタ（Amesa Spenta, Aməša Spənta）やヤザタ（Yazata）によって率いられるとされる。また、祖霊信仰と習合し、現代の人間が生まれる前、アフラ・マズダ（Ahura Mazdāh）が創造した人間の魂の一部をなすもの、つまり現に生きている人間の原型をなすものがフラヴァシ（Fravashi, Fravaši）であるともされる。各個人が生まれてからずっと付き添い、善いことをもたらすとされるが人間にはその姿を見ることはできないとされる。