仏教において理性を象徴する菩薩。「サマンタバドラ(Samantabhadra)(Samantabhadra)」の漢名。「普賢大士(ふげんだいし)」とも称する。また音訳で「三曼多跋陀羅(さんまんたばだら)」とも称する。大乗仏教の数ある菩薩(Bodhisattva)の中で特に仏の理性を示し、諸菩薩(Bodhisattva)の上位に位置するとされる。女人往生を解いたとされ、極楽往生を願う女性達の篤い信仰を受けた。また、「全てが尽きてもこの願は尽きない」という「十大願(礼敬諸仏・称讃如来・広修供養・懺悔業障・随喜功徳・請転法輪・請仏住世・常随仏学・恒順衆生・普皆廻向)」を発した菩薩(Bodhisattva)であり、この十大願は一切の菩薩(Bodhisattva)の行願に通じるとされる。 文殊菩薩(Mañjuśrī)とともに釈迦如来の脇侍であり、釈迦如来の右に配される。一般的に合掌または独鈷を持った姿で白象の背の蓮華座に結跏趺坐した姿で表される。また眷属である十羅刹女を伴った姿で表されることもある。菩提心を象徴する金剛薩埵(Vajrasattva)と同体とされることがある。胎蔵界曼荼羅では中央の大日如来(Mahāvairocana)を取り巻く中台八葉院に、金剛界曼荼羅では理趣会(りしゅえ)に列する。 普賢菩薩 1804 藤原行秀 写 「十王寫(じゅうおううつし)」より 国立国会図書館蔵 Copyright: public domain 十王図の第四幅に五官王の本地として描かれたもの。
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