日本記紀神話における、刀剣と雷、或いは雷によっておこる火(古く雷は太陽から火を運ぶとされた)を象徴する神。「古事記」では「樋速日神」、「日本書紀」では同訓で「熯速日神」と記されている。「ヒ」は乾くこと、或いは太陽を、「ハヤヒ」は霊威を示すと考えられる。樋速日神の誕生は、伊邪那岐命が火之迦具土神を切った時の血から生まれた、或いは天照大御神と須佐之男命の誓約(うけい)の際生まれた、また或いは甕速日神の子などと諸伝あるが、いずれにしても刀や刀の神がその誕生に関わっており、刀と火、雷の関連性を示すものと考えられる。日本書紀では建御雷之男神の親とされている。
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