「日本書紀」などに登場する玉と玉造りを司る神。「天明玉(あめのあかるたま)」、「天明玉命(あめのあかるたまのみこと)」、「櫛明玉神(くしあかるたまのかみ)」、「櫛明玉命(くしあかるたまのみこと)」、などの名でも呼ばれる。須佐之男命が天照大御神に会うために高天原に昇ろうとしたとき、この神から(後に天照大御神との「誓約(うけい)」に用いることとなった)「八坂瓊之曲玉(やさかにのまがたま)」を奉られたという。神名の「羽(はの)」は「天(あめの)」や「櫛(くし)=奇し」と同じく美称であり、「映(は)え」の語幹「は」を付けたもの、あるいは「ハカル」を「難しさを推し量る」の意味でとれば須佐之男命が自身の身の潔白を示すための誓約を暗示するものと考えられる。伊邪那岐命の子神、或いは高御産巣日神の孫とされ、玉作連(たまつくりのむらじ)の祖先であるとされる。八坂之瓊曲玉、あるいは八坂瓊之五百箇御統(やさかにのいおつみすまる)を作った神とされ、その子孫は「御祈玉(みほきたま)」と呼ばれる玉を造っていたという。 島根県松江市玉湯町玉造の式内社「玉作湯神社(たまつくりゆじんじゃ)」、大阪府八尾市大字神立の「玉祖神社(たまおやじんじゃ)」、山梨県甲州市塩山竹森の「玉諸神社(たまもろじんじゃ)」、神奈川県伊勢原市三ノ宮の「比々多神社(ひびたじんじゃ)」、千葉県館山市大神宮の式内社「安房神社(あわじんじゃ)」など玉作氏や 忌部氏ゆかりの地や昔玉の生産地だった場所などで祀られている。
ページにリダイレクトします。