イギリスやアイルランドで広くその伝承が残される精霊の総称。魔女(Witch)のモデルとされた精霊で、人里離れた野や山に棲み、鼻は鉤のように曲がり、爪を長く伸ばし、目つきは鋭く、しわくちゃで醜い老婆の姿をしている。中世では「Hagge」、「Hegge」とも綴られ、夜寝ている人の胸の上に乗って苦しめるという。ハッグ(Hag)の一部はケルト系の女神のなれの果てであると、また山や森で出会う恐怖が擬人化された姿ともいわれる。ゲルマン系のハッグ(Hag)は杖や大釜に乗って空を飛んだり、魔法を使ったりするとされる。その大釜は捕まえた人間を料理したり、不思議な魔法の薬を作るのにも使われると考えられた。イギリスのハッグ(Hag)の中ではブラック・アニス(Black Annis)とカリアッハ・ヴェーラ(Cailleach Bara, Cailleach Beara, Cailleac Bhéarra, Cailleach Bhéirre, Cailleach Béirre, Cailleach Béarra Cailleach Bheare, Cailleach Bhéara, Cailleach Beare, Cailleach Bhérri, Cailleach Birra, Cailleach Bheur)が有名。
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