ゲウシュ・ウルヴァン

古代ペルシア神話における原初の雄牛。名前は「雌牛の魂」を意味する。「ゴーシュ・ウルーン（Gosh Urun）」とも呼ばれる。同じく原初の人間であるガヨマートと共にアジ・ダハーカ（Aži Dahāka, Azi Dahaka, Azidahaka, Azhi Dahaka, Aži Dahak）によって作り出されたという。悪の原理アンラ・マンユ（Angra Mainyu）によって殺された、あるいはミトラ（Mithra）によって殺されたなどの諸説がある。あらゆる動物や植物はゲウシュ・ウルヴァン（Geush Urvan）の死骸から生じたと考えられた。ゲウシュ・ウルヴァン（Geush Urvan）は広い地域で牛に限らない家畜の守護者として信仰された。またミトラ（Mithra）教においては「ミトラ（Mithra）に屠られる雄牛」としてミトラ（Mithra）の神殿に絵や像として描かれ、儀式の中で重要な一部を担った。