ファウヌス

古代ローマの神で、ギリシアの神「パン」と同一視された。「イヌウス(Inuus)」とも呼ばれる。ファウナ(Fauna)とともにピクス(Picus)の子であり、サトゥルヌス(Saturnus)の孫にあたる。父ピクス(Picus)から予言の力を受け継いでいるとされ、予言の神としてはファトゥウス(Fatuus)と呼ばれる。また娘であるボナ・デア(Bona Dea)を無理やり犯して妻にしている。牧畜の神として古くからパラティウム丘に祭祀されていたらしい。伝説ではピクス(Picus)の継承者としてラティヌスに先立ち、ラティウムを支配したとも言われる。のちにはギリシア神話のサテュロスなどと同様複数をみなされるようになり、山羊の角と脚を持つ半人半獣として表象された。

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