イングランド最北部のノーサンバーランド州に伝わる、とがった耳を持つという少女の妖精。その名前には「自分自身」という意味がある。ある夜更け、農家の少年が暖炉のそばで遊んでいると彼女が出現して「エインセル(Ainsel)(自分自身)」と名乗ったので、少年も「ぼくもエインセル(Ainsel)(自分自身)だよ」と名乗って仲良くなった。しばらくして少年の失敗で妖精が火傷をして泣き出すと、恐ろしい顔をした母親の妖精が出現し、少年に誰がやったのかと聞いた。それに対して少年は「エインセル(Ainsel)だよ」と答えた(或いはエインセル(Ainsel)が「エインセル(Ainsel)よ」と答えた)ので、エインセル(Ainsel)の母親はエインセル(Ainsel)が自分のせいで火傷をしたのだと思い込んで少年は復讐されずに済んだという。
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