エディンム

古代シュメール、バビロニアにおいて信じられていた害悪をもたらす死霊の総称。「エキンム(Ekimmu)」とも呼ばれる。その名は「持ち上げられた者」という意味があり、幽体離脱した者の魂だとも、浮かばれない死者の魂で自分をちゃんと埋葬してくれなかったことを恨んで生者に災いをもたらすものだとも言われている。不和をばらまき、疫病を流行らせ、人間を破滅させることを望んでいて、人間に取り憑き、病気や災いをもたらしたりする。どんな小さなものにも潜り込み、どんな大きなものにも同化することが出来る。また様々な姿に変身することができるが、サソリ、蛇などの不吉なもの(毒をもつもの)に化けることが多い。ガルラ(Gallas)、ナムタル(Namtar)の他、アル(ウトゥック(Utukku))、アッハーズ(Akhkhazzu)、ラビス(Rabisu)、「アシャック(Asakku)」、クアート・エチムミ、クビュ、ペル・ウウリ、マシュキムなどの固有名称と特徴を持った多くのエディンム(Edimmu)が存在する。エディンム(Edimmu)に憑かれた者は医学的な治療法では効果が無く、力のある神(エア(Ea)など)の呪文でのみ退散させられるという。

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