大勇猛菩薩

仏教における菩薩(Bodhisattva)の一尊。サンスクリット名を「マハーヴィーラ(Mahāvīra)」といい、「大いなる誇り」を意味するため「大勇猛菩薩(Mahāvīra)」と意味訳される。また「摩訶毘羅(まかびら)」、「摩訶尾囉(まかびら)」などと音写する。胎蔵界曼荼羅の遍知院の南側(右側)、中央に配される遍知印すぐ隣に配されるが、「大日経」ではここに如意宝珠が置かれる。つまり大勇猛菩薩(Mahāvīra)は、大日如来(Mahāvairocana)の衆生利益を実践する徳を表現した如意宝珠を仏尊として表現したものと考えられる。その像容は左手に火焔を纏った如意宝を載せて臍前に置き、右手に宝剣を持った姿で表される。種字は「क(ka)」、密号は「厳迅金剛(ごんじんこんごう)」、三昧耶形は如意宝珠。 大勇猛菩薩(Mahāvīra) 国訳秘密儀軌編纂局 編 「新纂仏像図鑑 地之巻」より 国立国会図書館蔵 Copyright: public domain 胎蔵界曼荼羅遍知院における図像。肉色の身色で左手を臍にあて火焔のある如意宝を持ち、右手は宝剣を持つ。

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