ビュグヴィル

北欧神話におけるヴァナ(Vanir)神族フレイ(Freyr)の従者であり、相談役。フレイ(Freyr)の腹心の友であり、主に対する忠誠心は熱い。俊敏な動きを自慢にする。フレイ(Freyr)の耳に入ってしまうほどに小さく、耳元でささやいて助言を与えると言う。ビュグとは「大麦」を意味するため、元々は豊穣神フレイ(Freyr)に仕える大麦の精霊だったと思われる。フレイ(Freyr)はリョースアールヴ(Liosálf, Ljósáaf )(光の妖精)の住みかであるアールヴヘイムの領主なので、ビュグヴィル(Byggvir)もその妖精の一人と考えられる。 ビュグヴィル(Byggvir)は石臼で麦粒を引く音やそれをついばむ鶏の声が人格化された存在でもあり、その落ち着きない喋り方をロキ(Loki)から嘲笑されている。またフレイ(Freyr)を罵倒したロキ(Loki)に対して、「骨をひいて砕く」という石臼に関係する精霊らしい怒りの言葉を放っている。ビュグヴィル(Byggvir)の妻ベイラもまたフレイ(Freyr)の従者であり、その名前は「蜜蜂」を暗示している。ベイラはミード(蜜酒)を醸すときに必要とされる蜂蜜と、それを集める蜜蜂が人格化され、フレイ(Freyr)の従者として位置付けられた存在だと思われる。

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