文昌帝君

中国の道教における学問、受験の神。「梓潼帝君」ともよばれる。中国には隋の時代から1905年まで、科挙(かきょ)と呼ばれる国家公務員試験があったが、この試験を受けるものはみな文昌帝君(Wén-jīng dì-jūn)を奉じたという。中国では現在でも文筆業者や受験生はこの神を信仰する。「史記」によれば北斗七星の第一星から第四星の近くにある6つの星を神格化したものだという。また中国神話の最高神黄帝(Huáng-dì)の子である揮(き)が文昌帝君(Wén-jīng dì-jūn)になったという説もある。揮は周から元(前1100~後1368)の間に97回も生まれ変わり学問を志す人に尽くしたとされているのでこれが道教の神にされたのだと考えられている。優れた文章家だった唐代(618~907)の張亜という人物が死後に神として祀られ、やがて文昌帝君(Wén-jīng dì-jūn)になったのだという説もある。

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