ボル・デアク・パルジャル

スマトラ島の神話において、天空神バタラ・グル(Batara Guru)(シヴァ(Siva, Shiva, Śiva)が伝わって神格が変異したもの)の娘とされる神。マンガラブランという神にしつこく言い寄られていたボル・デアク・パルジャル(Vor Deak Parudjar)は、これから逃れようとして天から大海へと飛び降りた。このことを燕から聞いたバタラ・グル(Batara Guru)は、燕に土を持たせ、娘に届けるように頼んだ。ボル・デアク・パルジャル(Vor Deak Parudjar)が受け取った土を海に投げつけると、そこは瞬く間に島になった。これで彼女は助かったが、今度は海蛇ナーガ・パドハ(Naga Padoha)が自分の領地を侵された知って怒り、背を弓なりに曲げて島を遠くに押し流してしまった。そこでバタラ・グル(Batara Guru)はもっと土を送りつけて島を大きくさせ、また自分は英雄の姿となって下界へとくだり、ナーガ・パドハ(Naga Padoha)の背に鉄の重しを乗せた。ナーガ・パドハ(Naga Padoha)は身をくねらせてもがいたが、とうとうこの石を動かすことが出来ず、海の底に沈んでいった。この時のナーガ・パドハ(Naga Padoha)が暴れた名残が今の山々や谷である。東南アジアの島々を作り終えたバタラ・グル(Batara Guru)は島々に種を振り撒いた。これから植物や動物が生じた。また最後にバタラ・グル(Batara Guru)とボル・デアク・パルジャル(Vor Deak Parudjar)によって最初の人間が作られたという。

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