尾宿

密教の宿曜道において二十八宿（Aṣṭāviṃśati nakṣatrāṇi）及び二十七宿の一つ。インドでは「ムーラ（Mūla）＝"根"の意」と呼び、尾宿（Mūla）、「根元宿（こんげんしゅく）」、「辰天（しんてん）」と訳すほか、「暮羅（もら）」、「牟藍（むらん）」と音写する。また日本では「尾/足垂星（あしたれぼし）」の和名を当てる。胎蔵界曼荼羅では西方（下側）に配され、像容は左手に赤珠の乗った蓮を持つ。 種字は「मु（mu）」、真言は「唵慕羅娑縛賀（おんぼらそわか）」、三昧耶形は蓮上星。 尾宿（Mūla） 国訳秘密儀軌編纂局 編 「新纂仏像図鑑 天之巻」より 国立国会図書館蔵 Copyright: public domain 「七曜星辰別行法」における図像で、尾宿（Mūla）を司る病鬼王である「百黒山（ひゃくこくせん）」。 尾宿（Mūla） 国訳秘密儀軌編纂局 編 「新纂仏像図鑑 天之巻」より 国立国会図書館蔵 Copyright: public domain 「諸経通考」における図像 暮羅 मुल 尾宿（Mūla） 「大正新脩大藏經図像部 第7巻」 京都東寺観地院蔵「護摩爐壇様」より 大蔵出版 ©大蔵出版及びSAT大蔵経データベース研究会(Licensed under CC BY-SA 4.0) ※「मूल（mūla）」ではなく「मुल（mula）」と書かれている。