あるいは「バズヴ」。「ボズヴ(Bodb)」とも呼ばれる。ケルトにおける戦いの女神で魔女。「オオガラス」ないし「カンムリガラス」と称され、黒い鳥の姿で現われる。ケルト神話にはバーヴ(Badb)、モリガン(Morrigan)、マッハ(Macha)など多くの戦いの女神が伝えられているが、その行いや特徴が共通していることから、これらの魔女は全て同一の存在であり、一人の魔女の異なる側面を表したものだとも言われている。また、戦いの女神の主格はモリガン(Morrigan)で、マッハ(Macha)とバーヴ(Badb)はその眷属であるとする説もある。多くの神話においてバーヴ(Badb)はマッハ(Macha)と共にモリガン(Morrigan)につき従い、彼女の命令によって様々な役割を果たしている。 バーヴ(Badb)は大きなカラスのような姿で人間達の争う戦場にあらわれ、甲高い鳴き声で戦士たちの狂気を呼び起こすとされる。不吉な黒い鳥の姿と、その狂気を呼び起こすという能力はまるで悪魔のようだが、「戦への熱狂」はむしろ戦士たちが望むものであり、バーヴ(Badb)は戦神ではあるが邪神ではない。実際バーヴ(Badb)は神々と巨人の戦いにおいては神々に味方する善神として描かれている。
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