バルドル

北欧神話における豊穣、光の神であり、神々の王オーディン(Ōðinn, Odin)と王妃フリッグ(Frigg)の子。「バルデル(Balder)」、「バルドゥル(Baldur)」とも呼ばれる。理想的な青年神で、弁舌に長け、賢くまた優しく、美しさにおいても神々の中で第一の存在であった。他者を裁くときに問題があるということを除いては、おおよそ欠点というものが無かったので、全ての神々と人間から愛された。 またバルドル(Baldr)は母フリッグ(Frigg)によってどんなものによっても傷つかないように祝福を受けていた。ただしヤドリギだけは別で、バルドル(Baldr)を快く思っていなかったロキ(Loki)はこれを知ってある計画を実行した。ヤドリギで矢を作り、それを盲目の神ヘズ(Hǫðr)に持たせ、言葉巧みに誘導してヘズ(Hǫðr)にバルドル(Baldr)を矢で打たせたのだ。これによってバルドル(Baldr)は死んでしまった。バルドル(Baldr)の兄ヘルモズ(Hermóðr)は冥界の女王ヘル(Hel)に頼んでバルドル(Baldr)を生き返らせるように懇願したが、セック(Thökk)(実はロキ(Loki)の化けた姿)によってこれも邪魔されてしまい、バルドル(Baldr)は生き返ることができなかった。 ただし、バルドル(Baldr)は終末の戦い「ラグナロク」の後、ヘズ(Hǫðr)と共に冥界から生き返り新たな世界の神になるとされている。

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