バビ

エジプトにおいて冥界で死者の邪魔をするとされる邪神。古王国時代(B.C.2686~B.C.2181)のピラミッドテキストにその名を確認できる。人間の内臓の中に棲んでいて、冥界で行われる死者の裁判に現われ、死者が永遠の生命を得る機会を邪魔するとされる。しかしその一方では死者を冥界へと運ぶ舟のマストとも同一視された。バビ(Babi)は勃起した陰茎を備えたヒヒの姿で表される。古いギリシア語文献にセト(Set, Seth)の別名として載っている「バフォ」は実際はこの神だと思われる。

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