アストー・ウィーザートゥ

古代ペルシアの死神。もともとは「アストー・ヴィダーツ」と発音した。名前は「肉体の粉砕者」という意味を持つ。最初は小悪魔のような存在だったが、時代が下ると逃れられない死神のような存在とされるようになった。ゾロアスター教では「アストー・ウィーザートゥ」と呼ばれ、あらゆる人間にとって避けられぬ「死」を司る、比類なく強力な悪魔だとされ、全ての人間を死に引きずり込むために虎視眈々と狙っているという。母親の胎内の赤子ですらアストー・ウィーザートゥ(Asto Vidatu)の獲物であり、流産が起こるのもこの悪魔のせいだとされた。 民間伝承によれば、この魔物は投げ縄を得意としており、この世に生まれた全ての人の首に縄をかけるのだという。人が死ぬと、善人の首の縄は外れるが、悪人は縄を引かれて地獄に連れて行かれる。

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