アモン

エジプトの神で、ムート(Mut)の夫。「アメン」とも。また「アムン」とも言う。名前は「神秘」、あるいは「見えざる者」の意。ムート(Mut)の夫でコンス(Khons)の父親とされる。本来はテーベの地方神に過ぎなかったが、第12王朝がテーベを首都として統一王国を作った時に、全国へと崇拝が広まり、第18王朝の頃にはエジプト全体の最高神とされるに至った。ヘリオポリスの最高太陽神レー(Re)(ラー)と融合され「アモン・ラー」と呼ばれ神々の王とされる。「見えざる者」の名の通り、神々の前にさえ姿を見せず、シュー(Shu)に懇願されたときでさえ雄羊の毛皮と頭をかぶった変装した姿で現われている。また自分の真の名を絶対に明かさない不可触の神であり、それゆえどんな神でさえ彼を傷つけることは出来ないという。また神々の魂であり人格、つまり神々のバー(Ba)であるともされる。 はじめは羊頭の神として表されたが、中王国時代以後は一対の長い羽飾りを頭に載せ、顎鬚を垂らした人間として表された。聖獣は雄羊とナイルの鵞鳥。 アモンのシジル(紋章) 「The lesser key of Solomon, Goetia : the book of evil spirits」より 大英博物館(British Museum)蔵 Copyright : pubric domain

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