日本記紀神話において、世界に一番最初に出現し、高天原の主宰神となった神。古事記では「天之御中主神」、日本書紀では「天御中主尊(あめのみなかぬしのみこと)」の名で記されている。造化三神、あるいは三柱の神と言われる三神の一柱で、その名の示すとおり宇宙の真ん中にあって支配する神であり、日本神話の神々の筆頭に位置付けられている。別天神の一柱にも数えられる。宇宙の根源であり、また高天原の最高司令官でもあるが、人間にわかるような形では活動しない、いわゆる閑職神であるため、天之御中主神を主宰神として祀る神社は全国的にも少ない。 天之御中主神が、一般に馴染みのある姿を表しているのが妙見信仰である。北極星を仏教用語で妙見、あるいは北辰といい、これを神格化したものは妙見菩薩と呼ばれる。天のはるか高みに隠れている天之御中主神は、妙見菩薩と同一視される事により、「妙見さん」として信仰された。
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