もしくは「アイトヴァラス」とも。リトアニアの伝承における怪物の一種。ドイツのプーク(Puk)やエストニアのピスハンド(Pisuhänd)の類いの小さなドラゴン型の魔獣。アイトワラスの場合、家の中では黒猫ないし黒い雄鶏の姿をしているが、外に出ると空を飛ぶ翼を持ったドラゴン、あるいは火の尾をもつ蛇になる。アイトワラスは魂を引き換えに悪魔から買ったり、7歳の雄鶏の卵から生まれたりすることで手に入る。あるいは家の中にいつのまにかいることもあるが、いずれにしても追い出すことはとても難しいとされる。アイトワラスが家にいつくと家の所有者は裕福になるが、これはアイトワラスが牛乳や穀物、お金をよそから盗んでくるからである。勿論この被害に遭うのはたいていその家の隣人である。そしてアイトワラスは見返りとしてオムレツを要求する。 ある民話には教会で清めたロウソクでアイトワラスを照らしたところ消滅したと書かれている。アイトワラスは1547年の文献に始めて登場する。
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