仏教において文殊菩薩(Mañjuśrī)、ないし大自在天(Maheśvara)の眷属とされる四姉妹天の一尊。サンスクリット名「アパラージター(Aparājitā)」は「打ち勝つことができない」、「征服すべからざる」といった意味を持つため「無能勝(むのうしょう)」と意味訳され、無能勝明王(Aparājita)とは本誓を等しくするとされる。同訓で「阿波羅耳多」とも音写される。胎蔵界曼荼羅の文殊院において、ほかの四姉妹天とともに兄とされる都牟盧天(Tumburu)の左手側下隅に配される。四姉妹天は四波羅蜜と対応しており、阿波羅爾多(Aparājitā)は金剛界曼荼羅の業波羅蜜菩薩(Karmapāramitā)に対応しているとされる。種字は「अ(a)」、「क(ka)」、三昧耶形は棒。
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