狸神

たぬきがみ

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説明

東京都の浅草寺にある鎮護堂に祀られる狸の神。「お狸様(おたぬきさま)」とも呼ばれる。明治時代に上野の山が火事になった際、山にいた狸が浅草付近に移り住んで悪さをするようになった。さらに浅草寺の使用人の娘に狸が憑き、奇行に走ったりおかしなことを喋るようになってしまった。こんな折りに住職であった唯我韶舜(ゆいがしょうしゅん)大僧正の夢に狸があらわれ、住処をくれれば火伏の神になると言ったので、使用人の家の前に祠を建て、狸に「鎮護大使者(ちんごだいししゃ)」の称号を与え祀ったところ、狸の悪さも途絶え使用人の狸憑きもとれたという。

祭日は3月17日で、祭神は荼枳尼天とされる。また元々は狸ということで蕎麦が供えられていたが、現在では赤飯、酒、煮しめが供えられる。火伏の神、盗難除けの守護神として信仰されるほか、昔は(鎮護=チンゴという響きのためか)吉原や玉の井の遊女達から信仰された。

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参考文献

  • 18日本の神様読み解き事典
    • 著者:川口謙二
    • 編集:川口謙二
    • 発行者:芳賀啓
    • 発行所:柏書房株式会社

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